【アレフ修行の危険性⑤】アレフの密教修行の心身の健康を損ねる恐れ1 チベット密教界からの警告から

 (2012-05-25 01:32:34 の記事)

 
アレフで行われている「密教の修行」の一部には、一般の人がなすならば、
精神的・身体的な危険性があるものが含まれています。

実際に、オウム真理教では、その激しいヨーガ・密教の集中修行や、
さらに、LSDや覚醒剤などの薬物を使った修行(オウム事件前)のために、
精神疾患が発生したと思われるケースが少なからずありました。

これは割合としては一部の人に起こるので、そうした場合、
アレフでは、「麻原への帰依がないから魔境に入った」などとして、
「例外的な事例」として排除され、問題視されませんが、
実は、伝統宗派では、アレフで通常行われている「密教の瞑想法」などの
修行法を多くの者に安直に与えること自体が
大きな問題であるとされているのです。

その危険性と問題について、参考書籍を参照しながら、
以下に詳しく述べていきたいと思います。


アレフの「密教修行」は、密教の精神の基本を満たしていない

アレフでは、麻原に対する絶対的な帰依の実践をして、
麻原と合一する境地を目指しており、
そのために「秘儀瞑想」と呼ばれる観想法を「密教の修行」として行っています。

ですが、アレフのそれは、正統なチベット密教などの密教の修行が目的とする
一つの共通点とは、まったく違う目的となってしまっています。

それは、本来の大乗仏教の重要な見解と思われる、

「この世界が、本質的には、涅槃の世界・仏の浄土と同一で、
 凡夫は仏と同一である」という、世界や人々を、浄土や仏であると、
豊かに感じるという一元の境地(「仏陀の境地」と呼ばれる)
の精神がないという、重大な問題点です。

アレフでは、その大乗仏教の精神とは正反対に、
信者以外の人々と、自分たちを明確に区別して、
この世界は滅びるものとして否定し、
麻原の弟子となった者たちだけが救われると、おおよそ以下のように考えています。

「この世界は悪業多き世界で、ハルマゲドンで滅びる。
 死後に、この世界と別の、遙か遠くの高い世界にある“マハーニルヴァーナ”
 に生まれ変わることを目指す。
 また、仏は麻原だけであり、地獄に堕ちるほとんどの凡夫と違い、
 アレフの修行者だけは高い世界に生まれ変わる」

このように、アレフの教えは、「密教」と自ら呼んでいても、
本来の大乗仏教の豊かな精神と、正反対といえる考え方なのです。

ですので、アレフの修行を「密教」と呼ぶことは適切ではないと思われますが、
ここでは、アレフの「秘儀瞑想」と呼ばれる手法自体について、
チベット密教において、高度と呼ばれるものに類似した瞑想手法を使っているために、
便宜上、「アレフの密教修行」と呼ぶことにします。


 適さない人にも、危険性のある「密教修行」をさせている問題

「密教修行」のうち、高度な行法や瞑想を行う場合は、本来は、

 ① 心身の状態が、そういった修行法に適しているかどうかの向き不向きを判断し、
 ② 向いているとしても、先の「仏陀の境地」に至るような
  精神的な教えを十分に修習し、心を浄化しつつ行う

という必要があります。

それにもかかわらず、この精神的な浄化を伴わないで行うアレフの密教の瞑想修行は、
本当の効果を上げないばかりではなく、
瞑想修行による神秘体験により、慢心が増大し、いわゆる「増上慢」「魔境」
と呼ばれる状態に陥りかねません。

特に、密教で「究竟次第」「無上ヨーガタントラ」「チャンダリー」
「グルヨーガ」と呼ばれる修行や、
ヨーガでクンダリニー・ヨーガと呼ばれる修行は、その危険性が大きいものです。
さらに、この修行は、適切なやり方をしなければ、特に身体に負担をかけ、
心身の健康を損なう危険性があります。

しかし、アレフでは、入会したての人にさえ、ほとんど無条件に、
そうした高度な瞑想法の手法だけを模した瞑想法を行わせています

こういった密教の瞑想に関する問題・危険性・注意事項、
そしてオウム・アレフの瞑想法に対する問題について、
ダライ・ラマ法王の命によって来日し、その後
「日本において密教の最高級の修行法を正しく紹介してほしい」
という要請を受けたというゲルク派の僧侶ツルティム・ケサン氏(大谷大学教授)と正木晃氏が、
その共著『チベット密教 図説マンダラ瞑想法』(ビイング・ネット・プレス)の中で、警告を発しています。

その著書の中で、高度な瞑想法が公開されているのですが、
本来は、密教以外の仏教、顕教を学び、修行を成就して、
灌頂という入門儀式を
授けられていなければならないとされています。
そして、その意味合いについて以下のように書かれています。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その本質はその人物が密教を学ぶにふさわしいか否かを判定することにある。
むろん、灌頂を云々する以前に、顕教を学ぶためには出家していなければならない。

こうした厳格な条件を考えれば、仏教者であるか否かもわからない読者の方々に、
密教の瞑想を解説する行為は、はなはだ疑問がある。
古来の文献を見ても、門外漢に密教の秘法を開示することは、かたく禁じられている。

にもかかわらず、私たちがチベット密教の瞑想を、多くの方々に知っていただきたいとねがい、
出版するに至ったのは、いま、時代がそれを要請していると判断したからなのだ。

すでに、チベット密教の瞑想は、ある程度まで、世情に流布してしまっている。
それも大半は、あやまっていたり断片的だったりするものばかりである。
ましてや、それぞれの瞑想のもつ深い意味や危険性などは、ほとんど無視されてきた。
その結果が、オウム真理教の暴走だったと、
私たちはみなしている。

こうした状況をただすためには、正確な情報が欠かせない。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 

ここでツルティム・ケサン氏は、密教の修行をするためには、
密教者としての資格が必要で、そのためには、顕教の教義を成就したうえで、
灌頂を授けられていなければならない、としています。

ですが、これは、誰でも、潅頂を受けていればいいのではなく、

「灌頂というのは、外面的には、師の僧(ラマ・グル)から頭頂に
水をかけられる入門儀式(イニシエーション)だが、
その本質はその人物が密教を学ぶにふさわしいか否かを判定することにある。」

という点が重要なところです。
すなわち、本来はそれを授ける師の僧の側が、
密教に適切な人間を選ばなければならないということなのです。

ですが、オウム真理教の場合は、現在のアレフも、
密教どころか、顕教も成就していない、入会したての人にさえ、ほとんど無条件に、
無上ヨーガタントラとか、ツァンダリーとかグルヨーガといった高度な瞑想法を
伝授していることは大きな問題なのです。

ツルティム・ケサン氏は、そうしたやむにやまれぬ時代の状況に鑑み、
著書の中で、瞑想法を公開したと書かれています。
しかし、その危険性について、何度も、以下のように付け加えられています。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ただし、チベット密教の瞑想には、いろいろな危険性もつきまとう。
その点は、すでに指摘したとおりだ。
私たちの発した注意は、くれぐれも守っていただきたい。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

やり方を誤れば、逆に心身に危険性もつきまとうという事実について、繰り返し述べられています。
そこで、同氏は、チベット密教の瞑想の危険性に関連して、
それを行う場合の心身の条件、すなわち、どのような場合は瞑想が好ましくないか
についても詳細に述べているので、その一部を参照しますが、
特に、アレフ信者で、このような「密教修行」を行っている方は、ぜひとも
一度、
『チベット密教 図説マンダラ瞑想法』(ビイング・ネット・プレス)の熟読を
強くおすすめします。

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「しかしながら、では誰でも瞑想できるのか? というと、そうはゆかない場合もある。
瞑想することによって、心身の状態をかえって悪くしてしまう事態も起こるからだ。

一般論としていえば、心身に違和感がある場合は、瞑想はしないほうがいい。
(略)したがって、高血圧や低血圧の症状がある方、心臓や肺に疾患がある方などは、
瞑想は控えたほうが無難である。(略)

さらに、いわゆる精神病理的な症状がある方も、瞑想はおすすめできない。
鬱症状や躁症状をはじめ、神経症などの疑いがある場合も、
瞑想は症状を悪化させてしまう可能性が否めない。(略)

とくに精神病理的な症状を呈していなくても、人と物とを問わず、
なんらかの対象に強い依存傾向のある方は、瞑想は実践しないでいただきたい。
いわゆる瞑想依存症ないしは瞑想オタクになりかねないからである

そうなると、四六時中、瞑想していないと、生きている実感がもてなくなったり、
瞑想以外の行為にまったく関心がもてなくなってしまう危険性がある。
かつてオウム真理教の信者のなかに、この種の人物が少なからずあった。
こうした人々は、一見すると、熱心に瞑想に取り組んでいるかのように見えるが、
実は瞑想に依存しているにすぎない。」(同前掲書)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

さらに、最上級の瞑想の中でも、さらに高度な瞑想とされるものに、
チャンダリーなどの究竟次第の瞑想があるが、その瞑想になると、
同氏の示す条件はさらに厳しいものとなります。

オウム真理教では、チャンダリーの瞑想が、無差別に伝授され、
アレフ
においてもそのようにされていますが、
それはチベット密教のものから見れば、単純・簡易なものだったとはいえ、
その実践には、相当な注意を要することがわかるはずです。

この、ダライラマ法王からの命で発刊された、
高僧と正木晃氏の共著を、ぜひお読み下さい。
ぜひとも、その危険性を、熟知していただきたいと切に願います。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「究竟次第(完成のプロセス)系の修行は、なまはんかなことでは実践を許されない。
(略)
その理由は究竟次第系の修行をすすめてゆくと、往々にして心身生理に不調を生じがちで、
それに耐えられる強靱さをもっていないと、とんでもない結果が待っているからだ。
多少の体調不良くらいで済むならばまだしも、ひどくすると、死に至ることもある。
また、異様な精神集中をつづけさせられるせいか、脳生理にも悪影響が出やすい。
そして、精神錯乱の果てに、狂気に陥ることもある。(略)

むろん、チベット密教の伝統は、こうした事態にどう対処するか、を久しく検討してきた。
その結論は、未然に防止するにまさる手段はないということだ。(略)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

一般論からいうと、出家した僧侶のうち、だいたい十人に一人くらいしか許さないとも書かれていました。
果たして、この条件に当てはまる、アレフ信者は何人いるのか疑問が生じることと思います。
アレフは、
それを行う大前提として、伝統的な密教の基本精神を押さえていないのですから、
誰一人して、この条件に当てはまる人はいないはずです。

このように、アレフで気軽に無差別に伝授されている
「小乗のツァンダリー」「グルヨーガ」「グルヨーガマイトレーヤの瞑想」
などのいわゆる「秘儀瞑想」といった瞑想法は、大変に危険な瞑想法であると言えるのです。

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■脱会のご支援■
「アレフ(オウム真理教の後継教団)」や、アレフを隠したヨガ教室からの脱会支援を行っています。(※ご本人、ご知人、ご家族からのご相談など100件近くに上ります)
■告発と対策■
今なお続く、アレフの諸問題の告発と対策を行っています。
■運営担当■
ひかりの輪STAFFの4人が運営しています。(山口雅彦・宗形真紀子・広末晃敏・細川美香)

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