アレフが賠償契約締結を拒否する理由
(2012-03-03 18:21:39 の記事)
前の記事でもお知らせしましたように、アレフは、いまだにオウム真理教犯罪被害者支援機構との、 被害者賠償契約の締結を拒否しています。
今回は、なぜ、アレフが賠償契約を拒否するのか、その原因と、 考え得る対策について、元オウム・アレフ信者である視点から、述べたいと思います。
1,アレフが賠償契約締結を拒否する理由
2,賠償拒否は契約違反で信義にもとる
3,アレフに賠償契約をさせるひかりの輪の努力
4,今後の対策案
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1,アレフが賠償契約締結を拒否する理由
(1)宗教的理由
アレフが賠償契約締結を拒否する理由は、 主に二つあると考えられますが、
その一つ目は、「宗教的理由」です。
アレフの宗教教義において最も重要なことは、
「グル(麻原)の意思」に絶対的に従うことです。
その前提からすれば、 麻原自身が事件関与を法廷で公式に認めておらず、
被害者賠償を指示していない以上、
それを勝手に行うことは、「グルの意思」に反することになります 。
そのため、アレフは、これまで紹介してきたように、
「オウム事件は陰謀によって教団が陥れられたもので、 教団は無実」
という洗脳教化を行ったり、 被害者賠償契約の締結を拒否したりしてきたのです。
被害者賠償契約を締結するということは、 オウムが事件を起こしたことを公に認めて、
その責任を負い、謝罪の意思をもって行うということですから、
「麻原への帰依に反すること」になってしまいます。
一方、アレフは、一般人からの寄付を受け付ける「 サリン事件共助基金」には寄付を続けていますが、
これは善意の一般人にまじって「寄付してあげる」というスタンス で済むため、
必ずしも事件関与や責任を認めることにはならず、
「グルの意思」に反するとまでは言えないと考えられるからです。
(2)経済的理由
賠償拒否の二つ目の理由として考えられるのが「経済的理由」 です。
賠償契約を締結すれば、賠償金の全額を支払う義務が生じ、
年ごとに一定額の支払いを法的に義務づけられることになります。
これまでサリン事件共助基金に支払ってきたように、
「払いたい時に払いたいだけの額を払う」 ということでは済まなくなります。
また、オウム真理教犯罪被害者支援機構に、教団の経済報告をしな ければならなくなります。
(そうなれば、たとえば賠償努力をおろそかにして蓄財し、
巨額の不動産物件の購入をするようなことはできなくなります)
「オウム事件は陰謀」という洗脳教化で多くの信者を騙して収入を 得ているにもかかわらず、
事件関与を認めることを意味する賠償契約を結べば、 収入が減る恐れもあります。
こうした「経済的理由」 が賠償拒否の原因となっていると考えられるのです。
(3)その他のアレフ幹部の発言
ひかりの輪が賠償契約を結んだ2009年の4~6月頃には、
アレフの幹部が足立区内の施設において、出家信者を前に、
以下の理由から、被害者賠償はする必要がない旨の発言をしたとの 情報があります。
「2000年のアレフと破産管財人との間の賠償契約は、 そもそも上祐が結んだものだから」
「一般の信者は事件に関与していないから」
「賠償金はすでに国が立て替えたから」
また、一部のアレフ出家者は、
「たとえアレフが賠償契約を締結しなくても、
サリン事件共助基金に一定の寄付さえしていれば、
オウム真理教犯罪被害者支援機構は強硬手段は取らない」
と考えているという情報もあります。
(4)松本家の関与
こうした賠償拒否への流れをアレフ内部で作ったのは、
麻原の家族=松本家である可能性が高いと思われます。
オウム真理教犯罪被害者支援機構によれば、
アレフ幹部は、ある段階までは賠償契約の交渉に応じていたものの 、
途中から態度を豹変させ、以後まったく交渉のテーブルにつかなく なってしまったということです。
これは、アレフの実情を知る私たちからすれば、
アレフの幹部だけで決められることではないので、
背後に明らかに松本家の意向が働いたと見るのが自然です。
松本家がアレフを実質的に支配していることは、先日の報道からも 明らかです。
今回は、なぜ、アレフが賠償契約を拒否するのか、その原因と、
1,アレフが賠償契約締結を拒否する理由
2,賠償拒否は契約違反で信義にもとる
3,アレフに賠償契約をさせるひかりの輪の努力
4,今後の対策案
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1,アレフが賠償契約締結を拒否する理由
(1)宗教的理由
アレフが賠償契約締結を拒否する理由は、
その一つ目は、「宗教的理由」です。
アレフの宗教教義において最も重要なことは、
「グル(麻原)の意思」に絶対的に従うことです。
その前提からすれば、
被害者賠償を指示していない以上、
それを勝手に行うことは、「グルの意思」に反することになります
そのため、アレフは、これまで紹介してきたように、
「オウム事件は陰謀によって教団が陥れられたもので、
という洗脳教化を行ったり、
被害者賠償契約を締結するということは、
その責任を負い、謝罪の意思をもって行うということですから、
「麻原への帰依に反すること」になってしまいます。
一方、アレフは、一般人からの寄付を受け付ける「
これは善意の一般人にまじって「寄付してあげる」というスタンス
必ずしも事件関与や責任を認めることにはならず、
「グルの意思」に反するとまでは言えないと考えられるからです。
(2)経済的理由
賠償拒否の二つ目の理由として考えられるのが「経済的理由」
賠償契約を締結すれば、賠償金の全額を支払う義務が生じ、
年ごとに一定額の支払いを法的に義務づけられることになります。
これまでサリン事件共助基金に支払ってきたように、
「払いたい時に払いたいだけの額を払う」
また、オウム真理教犯罪被害者支援機構に、教団の経済報告をしな
(そうなれば、たとえば賠償努力をおろそかにして蓄財し、
巨額の不動産物件の購入をするようなことはできなくなります)
「オウム事件は陰謀」という洗脳教化で多くの信者を騙して収入を
事件関与を認めることを意味する賠償契約を結べば、
こうした「経済的理由」
(3)その他のアレフ幹部の発言
ひかりの輪が賠償契約を結んだ2009年の4~6月頃には、
アレフの幹部が足立区内の施設において、出家信者を前に、
以下の理由から、被害者賠償はする必要がない旨の発言をしたとの
「2000年のアレフと破産管財人との間の賠償契約は、
「一般の信者は事件に関与していないから」
「賠償金はすでに国が立て替えたから」
また、一部のアレフ出家者は、
「たとえアレフが賠償契約を締結しなくても、
サリン事件共助基金に一定の寄付さえしていれば、
オウム真理教犯罪被害者支援機構は強硬手段は取らない」
と考えているという情報もあります。
(4)松本家の関与
こうした賠償拒否への流れをアレフ内部で作ったのは、
麻原の家族=松本家である可能性が高いと思われます。
オウム真理教犯罪被害者支援機構によれば、
アレフ幹部は、ある段階までは賠償契約の交渉に応じていたものの
途中から態度を豹変させ、以後まったく交渉のテーブルにつかなく
これは、アレフの実情を知る私たちからすれば、
アレフの幹部だけで決められることではないので、
背後に明らかに松本家の意向が働いたと見るのが自然です。
松本家がアレフを実質的に支配していることは、先日の報道からも
2,賠償拒否は契約違反で信義にもとる
(1)賠償拒否は契約違反
アレフはオウム真理教犯罪被害者支援機構との賠償契約締結を拒否 していますが、
(1)賠償拒否は契約違反
アレフはオウム真理教犯罪被害者支援機構との賠償契約締結を拒否
これは実は法的にも問題があることなのです。
この記事の一番下にも記したとおり、アレフは、2000年に
オウム真理教破産管財人(故・阿部三郎弁護士)との間で締結した
被害者賠償契約を完全に履行していません。
その債権を破産管財人から引き継いだオウム真理教犯罪被害者支援 機構に対して、
アレフは残っている債務を支払う法的義務があるのですが、
いろいろな口実を付けて、それを拒否しているのが現状です。
つまり、契約違反をしている状況なのです。
(2)賠償拒否は信義にもとる
そもそも2000年に故・阿部弁護士は、
「アレフと賠償契約を結べば、その活動を容認することになる」 という批判を受けながらも、
あえて、被害者の方々のために、契約を締結されました。
しかし、それはあくまで、 アレフがきちんと賠償をするということが条件だったのです。
その当時のアレフは、団体規制法の施行等によって、 いつ潰されてもおかしくない状況でした。
そんなところを、賠償をするからという一点において、その存続を 何とか認められたようなものでした。
しかし、その賠償もせず、しかも「オウム事件は陰謀によるもの。 オウムは無実」
などという、現実と反する洗脳的教化を、
多くの信者や一般の若者に対してさえ始めているのですから、
これはまさに信義にもとる行為といわざるをえません。
こうした、法的に問題があるばかりか、 人としての信義にもとる行動をとる背景には、
上記のような、松本家の意向を背景にした
「宗教的理由」「経済的理由」があると思われるのです。
3,アレフに賠償契約をさせるひかりの輪の努力
以上のようなアレフの問題行動に対して、
オウム真理教犯罪被害者支援機構は、大変困惑してこられました。
そこで、ひかりの輪では、2009年以降、 アレフに賠償契約の締結に応じさせるために、
同機構からの要請にこたえて、 参考となる情報を同機構に提供し続けてきました。
具体的には、アレフが被害者賠償契約に応じない理由や、
誰がそのような意思決定をしているのか等について、 お知らせしてきました。
その情報提供努力は現在も継続していますが、
適宜、 このブログ等で社会に対しても広く訴えていきたいと考えています 。
4,今後の対策案
今後、アレフに賠償契約締結に応じさせるためには、
もはや、より強硬な手段をとらざるをえないと思います。
たとえば、オウム真理教犯罪被害者支援機構によるアレフ資産の差 押えや、
アレフに対する新たな破産手続等を行うことなどが一案として考え られます。
ひかりの輪としては、同機構へのご協力を通じて、
アレフが真摯に被害者の方々に対して向き合い、
被害者賠償に応じるよう働きかけていきたいと思います。
この記事の一番下にも記したとおり、アレフは、2000年に
オウム真理教破産管財人(故・阿部三郎弁護士)との間で締結した
被害者賠償契約を完全に履行していません。
その債権を破産管財人から引き継いだオウム真理教犯罪被害者支援
アレフは残っている債務を支払う法的義務があるのですが、
いろいろな口実を付けて、それを拒否しているのが現状です。
つまり、契約違反をしている状況なのです。
(2)賠償拒否は信義にもとる
そもそも2000年に故・阿部弁護士は、
「アレフと賠償契約を結べば、その活動を容認することになる」
あえて、被害者の方々のために、契約を締結されました。
しかし、それはあくまで、
その当時のアレフは、団体規制法の施行等によって、
そんなところを、賠償をするからという一点において、その存続を
しかし、その賠償もせず、しかも「オウム事件は陰謀によるもの。
などという、現実と反する洗脳的教化を、
多くの信者や一般の若者に対してさえ始めているのですから、
これはまさに信義にもとる行為といわざるをえません。
こうした、法的に問題があるばかりか、
上記のような、松本家の意向を背景にした
「宗教的理由」「経済的理由」があると思われるのです。
3,アレフに賠償契約をさせるひかりの輪の努力
以上のようなアレフの問題行動に対して、
オウム真理教犯罪被害者支援機構は、大変困惑してこられました。
そこで、ひかりの輪では、2009年以降、
同機構からの要請にこたえて、
具体的には、アレフが被害者賠償契約に応じない理由や、
誰がそのような意思決定をしているのか等について、
その情報提供努力は現在も継続していますが、
適宜、
4,今後の対策案
今後、アレフに賠償契約締結に応じさせるためには、
もはや、より強硬な手段をとらざるをえないと思います。
たとえば、オウム真理教犯罪被害者支援機構によるアレフ資産の差
アレフに対する新たな破産手続等を行うことなどが一案として考え
ひかりの輪としては、同機構へのご協力を通じて、
アレフが真摯に被害者の方々に対して向き合い、
被害者賠償に応じるよう働きかけていきたいと思います。
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